わたしは美容師として日々多くのお客様に接していますが、女性が自分の抜け毛・薄毛を意識し始めるのは30代から、そしてほとんどの方が対策としての「頭皮ケア」の重要性をご存じです。しかし、ある調査によると、実際に頭皮ケアを実践している女性は1割程度しかいないとのこと。大切だとはわかっていても、「何をしたらいいのかわからない」「面倒くさそう…」といった気持ちが先に立ち、行動できていないのが現状のようです。そこで、この記事では、毎日手軽にできる頭皮ケアをご紹介します。
頭皮ケア 3つの役割
頭皮ケアには大きくわけて3つの役割があります。
① 頭皮を清潔にする
まずは清潔第一!頭皮の毛穴が汚れやシャンプー剤などで詰まってしまうと、臭いの原因となったり髪のハリ・コシの低下を招いたりします。さらには生えてくるはずの髪の成長を阻害してしまい、薄毛・抜け毛を引き起こすことに。頭皮はつねに清潔に保ちましょう。
② 頭皮の血行を促す
いそがしい大人女子の頭皮は、生活リズムの乱れや良くない姿勢の影響でカチコチに凝っていることが多いようです。これを放置すると頭皮の血行不良が生じて髪の成長にも影響しますし、お顔のたるみにもつながってしまいます。頭皮ケアで血行を促進して悪影響を未然に防ぎましょう。
③ 頭皮に栄養を与える
血行を促すだけでも頭皮はかなり元気になりますが、さらに栄養を与えることでいっそう健やかな状態にすることができます。注意すべきは、上の①②をやらずに栄養だけ与えても効果は期待できないという点。まずは清潔にし、血行を促してから、栄養を与えるステップも取り入れましょう。
今日からできる!おすすめの頭皮ケア3つ
① シャンプーの仕方を見直す
「シャンプーくらいちゃんとやってるわ」と思われる女性が大半ですが、実はきちんとできている方のほうが少ないのが現状です。ポイントは「シャンプー前」と「シャンプー後」。くわしくは別記事にまとめましたのでぜひお読みください。
>>大人でも間違いやすいシャンプー!正しく洗って美髪を育てる方法
② 頭皮マッサージを取り入れる
頭皮の血行促進にはマッサージが最適です。方法は大きく3つあります。
*手によるマッサージ
*頭皮ケア用ブラシでのブラッシング
*ヘッドマッサージャーを使ってのマッサージ
何の準備も必要なくできるのはハンドマッサージ。シャンプーの時はもちろん、仕事中疲れたときなどにもすぐにできます。やり方はあまり難しく考えず、自分が気持ちいいと感じるようにマッサージすればOK。指だけでなく、こぶしでグリグリするのもおすすめです。意外と側頭部ばかりマッサージしがちな方が多いので、前頭部(髪の生えぎわ)や後頭部も忘れずに。「こんなに凝ってたんだ!」と驚くかもしれません。
また、頭皮ケア用のブラシでしっかりブラッシングするのも気持ちよいもの。ブラシは髪をとかす目的のものとは分けて、頭皮専用に作られたものを使いましょう。ネットでも1,000円台から手ごろなものが出ています。シャンプー前や朝のメイク前などが特におすすめです。
さらに、もっとラクしてマッサージしたい方は市販のヘッドマッサージャーを試してみては?ハンドマッサージよりラクなので長続きする、楽しくできる、という方が多いようです。雑貨屋さんの店頭などにもサンプルが置いてあることがあるので、使い心地を試してみるのもいいですね。手動の手ごろなものから電動のしっかりしたものまで、種類も価格もさまざまです。ネットのレビューなども参考にしながら選ぶのも楽しいかも。
③ 頭皮用のローションや美容液を使う
頭皮を清潔にしてマッサージで血行を促したら、最後に栄養を与えましょう。
頭皮用のローションや美容液には、頭皮にうるおいを与えて健やかに保つ「化粧品」に分類されるものと、殺菌や血行促進成分が配合されている「医薬部外品」に分類されるものとがあります。ご自分の頭皮の状態に合わせて選ぶことが大切ですが、抜け毛・薄毛をはじめとするアンチエイジング対策としては「血行促進成分」を含む医薬部外品がおすすめです。マッサージで促した頭皮の血流をさらに高めることで栄養が行き渡やすくなることが期待できます。
それほど高価なものでなくても、ネットやドラッグストアで手に入る2,000~3,000円程度のもので十分。または、行きつけの美容室でおすすめのものを使ってみるのもアリ。あなたの髪や頭皮の状態をよく知っている美容師であれば、適切なものを選んでくれるはずです。さっそく1本手に入れて、毎日の習慣に取り入れましょう。
使うタイミングは、シャンプー後にタオルドライしてから、または、ドライヤー後が一般的です。製品ごとにおすすめのタイミングがありますので、それにしたがえばOKです。
はじめた人からキレイになる!今日からトライして美髪を守ろう
今日からできるおすすめの頭皮ケアをご紹介しました。頭皮ケアを実践している女性は約1割、あなたもぜひその1割に入って、年齢に負けない美髪をキープしてくださいね。